[Python] セット(Set)に入門する
こんにちは、@yoheiMuneです。
今日はPythonのデータ型の1つであるセット(Set)について、使い方を色々とブログに書きたいと思います。
ただ、1点だけ注意が必要で、空のセットを作る場合に、以下のように行うと、意図せず辞書型になってしまいます。
『入門 Python 3(O'Reilly)』
また、セットの詳細リファレンスは以下です。
https://docs.python.org/3.5/library/stdtypes.html?highlight=set#set
最後になりますが本ブログでは、Python・Swift・Java・フロントエンド・機械学習など雑多に情報発信をしていきます。自分の第2の脳にすべく、情報をブログに貯めています。気になった方は、本ブログのRSSやTwitterをフォローして頂けると幸いです ^ ^。
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今日はPythonのデータ型の1つであるセット(Set)について、使い方を色々とブログに書きたいと思います。
目次
セットとは
セット(Set)というデータ型は、複数のデータを持つデータ型の一つで、集合を表現することができます。1つのセットの中に同じ値は1つのみ登録可能で、重複のないデータ型としても重宝される代物です(リストについでよく利用します)。セットの作成
セットは幾つかの方法で作ることができます。具体的には以下のように実装します。
# 空のセットを作る
empty_set = set()
print(empty_set) # set()
# 初期値を与えて、セットを作成する
even_numbers = {0, 2, 4, 6, 8}
print(even_numbers) # {8, 0, 2, 4, 6}
# 文字列から生成する
set_ = set('letters')
print(set_) # {'s', 'l', 't', 'r', 'e'}
# リストから作る
set_ = set([1, 2, 3, 4, 5])
print(set_) # {1, 2, 3, 4, 5}
# タプルから作る
set_ = set(("aaa", "bbb", "ccc"))
print(set_) # {'ccc', 'aaa', 'bbb'}
# 辞書(Dictionary)から作る
# 辞書のキーのみが使われます
set_ = set({"key1":"value1", "key2":"value2"})
print(set_) # {'key1', 'key2'}
と、このように色々な方法でセットを作成することができます。ただ、1点だけ注意が必要で、空のセットを作る場合に、以下のように行うと、意図せず辞書型になってしまいます。
# 注意:{}で空セットを作れそうだが、実際には空の辞書が作られる
set_ = {}
print(set_) # {} : これはセットではない!!
辞書と同じく同じ波かっこ({})を使うので、少しだけ混乱するかもしれませんが、慣れるとどうってないことです。セットの参照
セット内のデータ参照には、for文などの構文を利用します。
set_ = set("abc")
for s in set_:
print(s) # 出てくる順序は追加順とは限らない
# c
# a
# b
セットは中身を順序立てて持たない(リストではない)ので、以下のようなインデックス参照はできません。
set_ = set("abc")
set_[0] # エラー
# Traceback (most recent call last):
# File "<stdin>", line 1, in <module>
# TypeError: 'set' object does not support indexing
inを使った存在確認
セットを使う理由の一つに、「inを使った存在確認がリストに比べて非常に高速だ」という点があります。使い方は以下の通りです。
# inを使った存在確認
numbers = {1, 2, 3}
# 存在するキーの場合
print(1 in numbers) # True
# 存在しないキーの場合
print(4 in numbers) # False
使い方はリストと同じですね。これは非常に便利なので、是非是非使えるようになりたいところです。セットへ要素を追加/削除
セットへの要素の追加は、以下のように行うことができます。
# セットへ要素を追加
set_ = set()
set_.add("a")
print(set_) # {'a'}
また、セットから要素を削除するには、以下の幾つかの方法があります。
set_ = set("abc")
# 指定した要素を削除する
set_.remove("b")
print(set_) # {'c', 'a'}
# しかし、removeを使うと、存在しない要素の場合にエラーになる
set_.remove("d")
# Traceback (most recent call last):
# File "", line 1, in
# KeyError: 'd'
# 上記だとうざい場合は、代わりにdiscardを使うといいかも
set_.discard("a")
print(set_) # {'c'}
set_.discard("d") # エラーにならない
print(set_) # {'c'}
# 全部削除はこちら
# ただ、全部削除するなら、その変数を使わなければいいだけでもある
set_.clear()
print(set_) # set()
と、このようにセットへの要素の追加/削除を行うことができます。組み合わせと演算
セットを使う理由の二つ目は、組み合わせ演算が非常に充実している点だと思います。以下のように、和集合・差集合・積集合などを簡単に求めることができます。積集合
2つのセットで共通した要素のみを抜き出すことができます。
# 積集合演算子
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
# 「&」演算子を使います
print(number1 & number2)
# {3, 4, 5}
# または「intersection」関数を使うこともできます
print(number1.intersection(number2))
# {3, 4, 5}
和集合
2つのセットを合算することができます。
# 和集合
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
# 「|」演算子を使います
print(number1 | number2)
# {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7}
# または「union」関数を使います
print(number1.union(number2))
# {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7}
差集合
引く対象のセットにしか存在しない値のみを抽出することができます。
# 差集合
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
# 「-」演算子を使います
print(number1 - number2)
# {1, 2}
# または「difference」関数を使います
print(number1.difference(number2))
# {1, 2}
排他的OR
どちらか片方にしか含まれていない値を返します。
# 排他的OR(どちらか片方に含まれていて、両方には含まれない要素)
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
# 「^」演算子を使います
print(number1 ^ number2)
# {1, 2, 6, 7}
# または、「symmetric_difference」関数を使います
print(number1.symmetric_difference(number2))
# {1, 2, 6, 7}
部分集合のチェック
片方の集合が、もう片方の集合の部分集合であるかを検証することができます。
# 部分集合になっているかのチェック
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
number3 = {1, 2, 3}
# 「<=」演算子を使います
print(number3 <= number1)
# True
print(number1 <= number2)
# False
# 自分自身は部分集合なので、Trueを返します
print(number1 <= number1)
# True
新部分集合のチェック
片方の集合が、もう片方の集合の新部分集合であるかを検証することができます。
# 新部分集合のチェック
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
number3 = {1, 2, 3}
# 「<」を使います
print( number3 < number1)
# True
# 自分自身(=等価な物)は、「新」部分集合ではない
print(number1 < number1)
# False
上位集合のチェック
片方の集合が、もう片方の集合の上位集合であるかを検証することができます。
# 上位集合(部分集合の逆)
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
number3 = {1, 2, 3}
# 「>=」演算子を使います
print(number1 >= number3)
# True
# 自分自身は、上位集合である
print(number1 >= number1)
# True
新上位集合のチェック
片方の集合が、もう片方の集合の新上位集合であるかを検証することができます。
# 新上位集合
number1 = {1, 2, 3, 4, 5}
number2 = {3, 4, 5, 6, 7}
number3 = {1, 2, 3}
# 「>」演算子を使います
print(number1 > number1)
# True
# 自分自身(=等価な物)は、「新」上位集合ではない
print(number1 > number1)
# False
参考資料
最近のPythonの基礎勉強は、以下の書籍を使っています。色々と基礎が載っていて勉強になります。『入門 Python 3(O'Reilly)』
また、セットの詳細リファレンスは以下です。
https://docs.python.org/3.5/library/stdtypes.html?highlight=set#set
最後に
今日はPythonのセットについてブログを書きました。途中にも書きましたが「重複のないデータ」「in演算子が高速である」「集合に関する関数が豊富」などの理由で、非常に便利に使えます。是非是非マスターしたいデータ型の1つです。最後になりますが本ブログでは、Python・Swift・Java・フロントエンド・機械学習など雑多に情報発信をしていきます。自分の第2の脳にすべく、情報をブログに貯めています。気になった方は、本ブログのRSSやTwitterをフォローして頂けると幸いです ^ ^。
最後までご覧頂きましてありがとうございました!






